私急行 BBA列車で行こう

主に電車の中で映画を見るBBAに差し掛かった女のネタバレ感想ブログ

ウィジャ ビギニング〜呪い襲い殺す〜(2016年)

60年代のお話。

占い館をやっている未亡人と、高校生くらいの娘と小学生くらいの娘、母子三人暮らし。仕掛けありのインチキ降霊術もやっていて、娘二人も演出を手伝っている。ママはインチキっていうか降霊術を求めている人に癒しを与えてるのよ…と下の娘には濁している。お姉ちゃんはインチキがわかる年なので開き直って「演出古くない?」とか言ってる。

ある晩、家を抜け出して女友達たちと彼氏候補のパイセンと女友達の家でお酒を飲みながら友達のママが遊んでるウィジャ・ボード(こっくりさん)をやってみる。信じてないお姉ちゃん。途中で友達のママが帰ってきて夜遊びがバレてしまう。迎えに来たママに怒られながらも、ウィジャ・ボードを取り入れたら?と提案する(少しは反省しなさい)。

あっさりウィジャ・ボードを買ってくるママ。小板(ボードの上を滑らせるやつ)の裏と自分の腿に磁石を付けたりして、インチキ工夫に余念がない。三人で練習したりする。だがそれで得体の知れない霊を呼び込んでしまい、下の娘が取り憑かれてしまう。そんなことだろうと思ったよ!一人で夜中にパパを呼び出そうとする下の娘。取り憑いてた霊が体の中に入ってしまう。家が差し押さえされてしまい困っていたママに、地下室に隠されているお金の場所を教える下の娘。「パパが教えてくれたのよ」ママとお姉ちゃんの前でウィジャ・ボードでパパ?を呼び出してみせる。半信半疑の二人だったが、ママの「初めて私が妊娠を告げたときあなたは何をしてた?」という娘二人の知らない質問に、ウィジャで答えられたことでママは信じ切ってしまう。下の娘を学校を休ませて降霊術に参加させるように…。

だが、妹の様子がおかしいと感じるお姉ちゃん。ある日、パパが買ってくれたお人形の口にジグザグの落書きがされていて妹を怒鳴りつける。妹は「私じゃない、パパよ」と言う。またあるときは、一人で部屋でなにかを書いていた。妹のいない時にそれを見てみると、英語ではなく妹の年で書くような字でもない。

お姉ちゃんは親子に親身になってくれていた学校の神父(兼校長?)に妹のことを相談。ポーランド語らしいその文章をポーランド出身のシスターに確認してくれると言う。

家庭訪問にやってくる神父。奥さんを亡くしているため、降霊術をやってほしいと言う。完全に下の娘主体となった降霊術で、神父の亡き妻のミドルネームを言い当てたり、大人の女性の声で「幸せになって」と言ったりする。降霊術を終え、ママとお姉ちゃんと三人で話をしたいと言う神父。妹はリビングで一人待たせることに。まず、手紙は第二次大戦の頃のポーランド人の男のもので、精神病患者を集め人体実験を行う非道な医者のせいで死んだこと、そしてその元病院が親子の住むこの家だということがわかる。

その頃、お姉ちゃんといい感じになってたパイセンが家を訪ねてくる。言葉巧みに妹はパイセンを地下室へと連れ出す。

妹に取り憑いてるのは父親の霊ではなくこの男だと言う神父に、夫婦しか知らないことを言い当てたと反論するママだが、霊たちはこの家にずっといたから知っていただけだった。言い当てたと思われた神父の亡き妻のミドルネームは、神父が降霊術で尋ねられたとき心の中で思い浮かべた「神父の母のミドルネーム」だった。亡き妻を呼び出してるわけではなかった。ただ、心の中を読んでいるのは確かであり霊自体は存在していてインチキではない。悪魔祓いを提案する神父に、霊たちはずっとこの家で私たちを見てるんだからこの話も聞かれてるんでは?とお姉ちゃんが言うので家から出ることにする。すると玄関ホールに吊られるパイセンの死体!!パイセンいい奴だったのにかわいそう…挨拶もちゃんとできるし洋画に出てくる性欲で頭パンパンの男子高生ではなくキスだけして帰るような自制のできる奴だったのに…。

妹に取り憑いた男の力で神父は階段から床に叩きつけられ首ぐにゃー、お姉ちゃんは壁ドン、ママは「私の声を使っていいから娘を放して!望みはなんなの?」と懇願するが、男は「お前ら全員だ」と答えママを地下室に連れ去ってしまう。気絶していたお姉ちゃんを優しく抱き上げる誰か。妹の部屋のベッドに寝かせてくれる。あっ、これパパ?パパの顔がはっきりと画面に映るが、それは優しい顔だった。画面もふんわりと明るい色調。飛び起きたお姉ちゃんは、少し前に妹に人形のことで怒鳴り込んだ時の自分たちの幻覚を見せられる。口を縫い付けられたような人形と、「私じゃない、パパがやった、声を止めるために」と言う妹…。

地下室の壁の奥に隠された非道な医者の手術室で拘束されたママ。まるで当時のママのような手術器具を手に取る取り憑かれた娘。そこにお姉ちゃんが駆け込んできて、妹と格闘!手術器具の中の糸のついた針を手に取り、悪霊たちに羽交い締めにされながらも必死で妹の口を縫い付ける!!!!すげーな。

目を覚ます妹。口は縫い付けられてなどおらず、パパが微笑んで立っているのを見て破顔する。

ママは横たわった娘たち二人の様子に、必死で拘束を外し駆け寄る。下の娘は口を縫い付けられ、事切れていた。仕方なかったと泣くお姉ちゃん。お姉ちゃんと見つめ合うママだが、ナイフで刺されてしまう。悪霊に取り憑かれて白目になったお姉ちゃんに…。正気に戻ったお姉ちゃんはママを刺してしまったことに絶望する。「あなたが刺したんじゃない…」と言いながら、お姉ちゃんの肩越しに夫と下の娘の姿を見て微笑むママ。

 

二ヶ月後、精神病院に収容されているお姉ちゃん。あの日の記憶は心の奥底にしまいこんでしまったのか、なかったかのように振舞っている。彼女の部屋の様子を廊下から小窓で伺う医師。小窓越しに彼女と見つめ合っていると、廊下の天井を目が白眼の妹が走ってくる。

 

エンドロール後、再び精神病院で車椅子に座っているお姉ちゃんの後ろ姿。それがだんだん老けていく。「姪御さんという方がお見えですよ」

振り返る年をとったお姉ちゃん。終わり。

 

あっこれ…もしかして知らんけどなんかの映画の後から作られた前日譚?!だから「ビギニング」だった?!(そうでした〜)

なお前作はアマゾンビデオに入ってるけどプライム特典では今現在ないもよう。まあ見なくてもいいかなべつに…。